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オペラとは

 最近日本にも本格的なオペラハウスができて、オペラ(歌劇)に対する関心が高まりつつあります。
しかし西欧人のオペラに対する思い入れの強さは、日本人の想像をはるかに越えるものがあります。彼らにとってオペラとは最高の綜合芸術であり、あらゆる芸術の頂点というべきものなのです。

「純音楽」としてのオペラ

 私は別項に書きましたように、モーツアルトの「魔笛」をきっかけとしてオペラの世界を知り、以降主としてモーツアルトのオペラを中心にオペラに親しむようになりました
しかし、私はクラシック音楽ファンですから、いまのところは純音楽としてオペラに接しています。モーツアルトのオペラのように音楽的に優れている作品は、劇場の外で音楽だけを聴いても十分に価値があるのです。

「綜合芸術」の意味

 先に書きましたように、西欧でのオペラは綜合芸術と位置附けられています。やはり本来はオペラ劇場に出かけ、音楽と演技と舞台装置とを楽しむべきものでしょう。
オペラにはテキストとしての文学作品があり、それを脚色して音楽を作曲し、劇場での上演のための演出を行い、舞台装置を作成し、最後に歌手、オーケストラ、合唱および指揮者が協力して音楽、演技を行うのですから、各々の段階で高いレベルを維持する必要があります。

最近日本人の演奏家のレベル向上には目をみはるほどです。オーケストラ」や指揮者についても同様で、世界各国の音楽祭などでも優れた成果を挙げています。
しかし、オペラとなるとそう簡単にはいきません。それは西欧音楽400年が育んできた綜合芸術の厚みがあるからでしょう。ぜひ日本でもウィーンやミュンヘンに負けないオペラが楽しめるようにがんばっていただきたいと思います。

コーラスのレベル向上を

 まずは、オペラのコーラスのレベル向上に努めていただきたいと思います。
「魔笛」の中に「3人の童子の合唱」という部分がありますが、ウィーン国立歌劇場での上演ではウィーン少年合唱団のメンバーにこれを歌わせているようです。その出来栄えはすばらしいもので、残念ながら日本ではまるで太刀打ちできません。

またウィーン国立歌劇場合唱団のレベルの高さは世界が認めるところです。 ウィーン国立歌劇場での「魔笛」の終曲があのように壮麗なのは、この合唱団の力に負うところが大きいのです。

日本の合唱の実力は確実に向上しつつあるのですから、それをオペラのコーラスのほうに生かしていただきたいと思います。


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