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電子書籍 |
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最近、インターネットなどで 「電子書籍」 という言葉をよく見かけるようになりました。従来の紙に印刷した書籍と同様のコンテンツを電子機器と接続した液晶ディスプレイなどの表示装置で閲読する方式を、電子書籍と総称しています。
現時点では、表示装置の種類によって、またコンテンツを蓄積しているサーバーと電子機器との通信の仕方によってさまざまな方式の電子書籍が提供されており、利用者が読みたいコンテンツや自分が所有している電子機器を考慮して適当な方式を選択しています。
電子書籍の利用者は急速に増加していますが、最近のデジタル機器の発展を反映して電子書籍のシステムは年々変化しつつあります。その電子書籍の世界の動向を、以下に簡単にレポートします。 |
電子書籍のコンテンツは通常サーバーに蓄積されており、利用者は電子機器をそのサーバーに接続して必要なコンテンツを入手します。その際の通信の仕方には、次の二種類があります。
- ストリーミング方式
電子書籍のコンテンツをサーバーから必要なだけ利用者の電子機器に取り込み、それを閲読した後、また次のコンテンツを取り込む方式。 インターネットに常時接続したパソコンでは、通常この方式が利用される。
- ダウンロード方式
電子書籍のコンテンツを一括してサーバーから利用者の電子機器にダウンロードし、その後そのコンテンツを表示装置で閲読する方式。
携帯電話を利用してコンテンツを入手する場合には、通常通信量に従って課金されるので、ストリーミング方式よりはこの方式が利用される。 |
電子書籍のコンテンツをサーバーから取り込んで表示する端末としては、現在さまざまな情報機器が利用されています。
- パソコン
パソコンの表示装置は画面が大きいので、電子書籍のコンテンツを表示するのに適しています。Windowsなどのプラットフォームで動作する電子書籍用のソフトウェア・ツール類が多数流通しています。
- 携帯電話機
いわゆるケータイ小説も電子書籍の一種といえましょう。しかし、画面サイズの小さい携帯電話機では大きなコンテンツを扱うのは無理があるので、ここでは携帯電話機による書籍コンテンツの表示については触れないことにします。
携帯電話機の利用がもっとも適しているのは、コミックなど画像を含む比較的小さな電子書籍を表示する場合でしょう。
- 携帯情報端末 (PDA)
PDAの草分けシャープ(株)のZaurusをはじめHandheld PCなどは、携帯電話機よりは画面サイズが大きいので、電子書籍の端末として広く利用されています。
- 電子書籍リーダー
電子書籍のサーバーとの通信機能を備えた手のひらサイズの電子書籍リーダーが販売されています。最近アメリカAmazon社からE Ink社の電子ペーパーを採用したKindleという電子書籍リーダーが発売され、人気を呼んでいます。
- 携帯音楽端末の利用
APPLE社の携帯音楽端末iPodは大ヒットし、現在では音楽観賞以外のさまざまな用途にもさかんに使われています。 iPodシリーズのうちiPod toutchは3.5インチのワイドスクリーン、480×320ピクセルの画面を持ち、一応電子書籍の表示装置に利用可能です。
すでに、iPodを表示装置としたコンテンツが方々から発売されています。
- 携帯ゲーム機の利用
携帯ゲーム機も、上記iPodと同様に日本全国で多数使用されています。ソニー社のPSP-3000という機種を例にとると、画面サイズは4.3インチ、解像度は480×272とかなり広く、電子書籍用の端末として利用可能なスペックです。
しかし、現時点では一部を除けば電子書籍の閲読には利用されていません。 |
上記の情報機器で電子書籍を利用する方法をまとめると、次のようになります。
- パソコン、携帯情報端末 (PDA)、iPod
パソコンでは電子書籍の表示上の問題はほとんどなく、ソフトウェア・ツール類も提供されています。コンテンツもかなり多くなっているので、利用者は自分の好みの電子書籍を印刷出版物よりずっと安い価格で閲読できます。
iPod、PDAは、やや画面サイズが小さいので、漫画・コミックや短編小説などサイズの小さいコンテンツに適しています。日ごろiPodを携行している音楽ファンには、iPodの利用法が一つ増えたことになります。
- 電子書籍リーダー
これまで電機メーカーから数種の電子書籍リーダーが発売されてきましたが、結局ビジネスとしては失敗に終わりました。 最近話題のアメリカAmazon社の Kindle は、視認性のよい電子ペーパーを採用していること、インターネット検索機能があること、書籍、新聞記事などのコンテンツが整備されていることなどのメリットを訴求しています。 しかし、日本円で3万円以上の価格で印刷出版物に比較して高いので、読書家層にどのように受け入れられるか注目されます。
- 携帯ゲーム機
前記ソニー社のPSP-3000は、画面サイズは4.3インチとiPodより広く、電子書籍用の端末としてかなりの可能性を持っています。
携帯ゲーム機の利用については、次の章で最近の進展状況を詳しく解説します。 |
印刷出版物がたとえば1000円以下の価格で販売されているので、電子書籍用の情報機器はあまり高価では利用者に受け入れられません。
ZaurusなどPDAは5万円以上の価格のものが多いようですが、これでは電子書籍のために新たにPDAを購入するという人はほとんどいないでしょう。すでにPDAを他の目的に使用している人は、それを電子書籍を読むために利用することはできます。
現時点ではAmazon社の電子書籍専用リーダー Kindle は日本では発売されていませんが、これも価格がかなり高いようなので、熱心な読書家か学術関係者以外にはなかなか受け入れられない恐れがあります。
APPLE社の携帯音楽端末 iPod toutch は、上記各情報機器より若干安価で28000円ぐらいで販売されています。すでにiPodを音楽用に利用している人は、iPodで電子書籍を読むのがよいでしょう。
最後に携帯ゲーム機は、iPod toutchより安く、たとえばソニー社のPSP-3000は18000円ほどで販売されています。PSP-3000の画面サイズは4.3インチとかなり広いので、これを電子書籍のリーダーとして使おうという動きも出てきました。 |
通常の情報機器は、インターネットなどから入手した文字情報のコードに従ってそれに対応する文字を画面に表示します。この方式を、テキスト表示といいます。
上記携帯ゲーム機PSP-3000は、現時点ではこのテキスト表示が簡単にはできないようで、そのため電子書籍のリーダーとしては不適だとされました。
携帯ゲーム機、携帯電話機を含め、大多数の情報機器は、jpg、gifなどの画像ファイルを読み込んで表示する機能を持っています。そこで、電子書籍のコンテンツをテキスト表示ではなく画像情報にして上記の情報機器で表示しようというアイデアが出てきました。
あたかも印刷書籍の各ページを写真に撮影し、その画像ファイルを情報機器で読み込んで画面に表示するような方式で、画像書き出し方式と呼ばれています。
この方式の最大のメリットは、利用者が持っている情報機器がそのまま電子書籍のリーダーとして使える可能性が高いことです。電子書籍のコンテンツを組み替えてその情報機器の画面で表示できるように文字数、行数などを調整し、各ページの画面を次々に画像に書き出せばよいのです。 |
電子書籍関係のさまざまなソフトウェアを開発している(株)ボイジャーが、T-Time 5.5というソフトを販売しています。これは、テキストファイル、HTMLファイル、ドットブック形式などの電子書籍ファイルを読みやすいフォントで縦書き表示したり、段組などを整えるソフトですが、上記の画像書き出し機能も持っています。
たとえば、インターネット上の電子図書館 青空文庫 から読みたい小説をテキスト形式で自分のパソコンにダウンロードし、このソフトを使って小説のテキストを自分が利用したい携帯機器の画面に合った画像ファイルの集まりに変換します。その画像ファイルを携帯機器のメモリカードに記録し、携帯機器の画面で表示すればよいのです。
T-Timeの基本部分は無料ですが、画像書き出し機能を利用するには1,050円のライセンスキーが必要です。画面が小さい難点はありますが、とりあえずは普通の携帯電話機でも表示できますので、まずは試してご覧になったらいかがでしょうか。
表示機器としては、基本的には画像表示ができてメモリカードを持っているものなら使えるということで、なんと普通のデジタルカメラの液晶画面に電子書籍の小説や漫画を表示することもできるそうです(^_^)。 |
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